新しい社会的養育ビジョン

平成28年度児童福祉法改正により子どもが権利の主体であることが明確にされると同時に、家庭への支援と社会的養育の充実、家庭養育優先の原則が示されました。

厚生労働省が提示する「新しい社会的養育ビジョン」においては、乳幼児の家庭養育原則の徹底に伴い全年齢層における里親委託率向上に向けた取り組み強化を示し、その数値目標として社会的養護が必要とされる子どもに対して、3歳児以上・就学前で75%以上〔概ね7年以内〕、学童期以降で50%以上〔概ね10年以内〕と数値目標を掲げられています。

児童養護施設に対しては、多様化するニーズに対する専門的な支援、家庭により近い環境の提供(小規模化・地域分散化)、地域の子育て支援、里親支援、自立支援(リービングケア・アフターケア)、子どもと保護者に対する支援など、これらの項目をより充実させることを求められ、それを可能とする加算制度の創設が段階的に整備されています。

これらの社会的養護に対する役割の変化と養育を充実せよという要求、そして子どもの処遇にあたりさらなる充実と向上をという児童養護施設自らの希求は職員として様々な場面で感じているところであります。

また、これらに加わり平成30年度に成立した「働き方改革関連法」により職員の働き方も見直し、その理念であるワーク・ライフバランスの調整と仕事を通した自己実現の達成を支援することで、個々人の力が十二分に発揮ができるように環境を整えていくことも重要であると考えます。

白梅学園の基本理念と方針を基礎に置きつつも、子どもの養育と職員の処遇の改革という大きな課題解決に向けて、長期中期計画を定め、実行していきます。

新しい社会的養育ビジョンとは

新しい社会的養育ビジョンは、改正児童福祉法の理念を具現化する目的のもと、従来の「社会的養護の課題と将来像※」を全面的に見直す形で、今後の社会的養育のあり方を示すとともに、そこに至る工程を示したものです。

※2011年6月に、厚生労働省によって取りまとめられたもの。「子どもの最善の利益のために」「社会全体で子どもを育む」の2点を社会的養護の理念とし、その機能として「保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護する」こと、「養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行う」こととしています。

新しい社会的養育ビジョンの主な内容

1.家庭(代替養育家庭も含む)で生活している子どもへの支援
2.子どもの権利保障のための児童相談所の在り方
3.一時保護の在り方
4.代替養育
5.代替養育を必要とする子どもと特別養子縁組
6.自立支援(リービング・ケア、アフター・ケア)
7.子どもの権利を守る評価制度の在り方
8.統計の充実、データベース構築及び調査研究

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